疲労を積み重ねてケガをしてしまわないためには、マッサージが有効です。
今回はとくに腱鞘炎対策のマッサージを紹介します。
腱鞘炎は非常にやっかいで、ひどいと1ヶ月も腕を固定しなければならず、再発もしやすいスポーツ障害です。
腱鞘炎を防ぐマッサージはいくつかあるのですが、「セルフマッサージ」といって、自分でもマッサージできるものを集めてみました。
症状を悪化させる可能性もゼロではないので、最初はゆっくり、心地よければ様子をみて徐々に強くしていく、といったかたちで行うのが賢明です。
このマッサージをすすめる人は、
- 最近手首がダルい、少しハリがある
- まだ痛くなったりはしないけど、ふだんからケアはしておきたい!
といった軽い症状の人たちです。
「痛くてボールもペンもにぎれない!」など、明らかに重症の方は、ガマンせずに病院へ。
腱鞘炎などの手首のいたみなら、整形外科に行きましょう。
目次
マッサージの前に緊張をほぐしておく
とくに練習後などは筋肉が緊張していて、そのまま刺激のつよいマッサージを行ってしまうと痛めてしまいやすくなります。
そこで本格的にマッサージをするまえに、軽擦法(けいさつほう)によって筋肉をリラックスさせましょう。
「軽擦法」とは読んで字のごとく、「かるくこする」マッサージです。
これを先にしておくと筋肉がゆるませることができます。
また、日常的に行うことでコリなどの異常があればそれを把握でき、その部位に効率的にマッサージを行えるようになります。
やり方ですが、まず手のひらを上に向けます。
小指側と親指側の2方向から、手のひらまたは四本の指で手首から肘に向かってさすります。
間違ってしまいがちなのは、肘から手首に向かってマッサージしてしまうことです。
やってみるとわかりますが、肘から手首に向かってマッサージしようとすると、皮膚に抵抗があります。
このままやり続けると痛いので、間違えないように。
次に手のひらを下にして、中央部分を今度もまた手首から肘方向にさすります。
何度か試してみて、十分にリラックスできたら次にいきましょう。
具体的なマッサージ方法
筋肉はリラックスしましたか?
では、どんどん紹介していきますね。
- 母指揉捏(ぼしじゅうねつ)
軽擦法(けいさつほう)と同じように、手のひら側を手首から肘にむかって2方向にわけてマッサージ。
今度は親指を使います。
甲側も中心部分を手首から肘方向へ指で揉みます。
- 二指揉捏(にしじゅうねつ)
親指と人差し指を使い、つまむようにマッサージ。
マッサージする場所はさっきと同じです。
- 把握揉捏(はあくじゅうねつ)
手の全体を使って、つかむようにマッサージしていきます。
いずれのマッサージも、心地よくほぐせるまで何度か行ってみてください。
手首に日ごろ違和感がある人は、どこかにコリなどの痛みがあったはず。
そのポイントを重点的にマッサージするのは効果的ですが、あまりやりすぎると逆に痛めてしまうので、バランスよく、ほどほどに。
1日ガッツリマッサージするよりも、軽くでいいので継続して行うようにしましょう。
また、マッサージをさらに効率的にするアイテムとして、ローションがあります。
ただのローションではなく、スポーツ用の機能性マッサージローションです。
血行促進作用によって疲労回復の手助けをしてくれる効果があります。
くわしくは下の記事に書いてます。

素人のマッサージは危険なのか?
マッサージに関する本をペラペラめくったりしていると、
「素人がマッサージをすると危険だ!」
と書いているのをたまに見ます。
- ツボやポイントがわかってないから危険
- 専門的な知識が必要
- ヘタにやると筋肉を痛める
この記事を見てくれている方の中にも、こういった情報のせいで、なかなか練習メニューにマッサージを組みこめないという人もいるんじゃないでしょうか?
確かに、知識も何もなしに、てきとうにマッサージを行うのは危険といえます。
ときには症状を悪化させてしまうこともあるでしょう。
しかし、知識があるなら別です。
もともと、スポーツ用のマッサージなんていうものは、何か特別なテクニックがあるわけではありません。
だいたいは基本的なマッサージを応用したものなので、簡単な知識さえ身につければ誰でも利用できるのです。
このページや、これから他にもマッサージについては記事を書いていくつもりなので、それを参考にするも良し、自分で本をひらいて独学で知識を身につけるのも良しです。
とにかく、「素人のマッサージは危険」などの考えは捨ててしまって、マッサージを積極的に活用し、日々すり減り続けるカラダを少しでもいやしてあげましょう!
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